2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧
承前 1 僕は、「国家」などというものは信じていない。そんなものはよくわからないし、興味もない。 だから、選挙にも行かない。そんなことはみなさんで決めてくれ、よかろうと悪かろうと「歴史のなりゆき」としてそれに従うだけだ、という気分で生きてきた…
承前 1 700万年続いた人類史のフリーセックスの生態は、文明発祥とともに後退していった。 そのとき人類は、「所有=私有」の観念に目覚めた。男が女を所有するとか女が男を所有するとか、そういうことひとまずどちらでもいいが、その「婚姻」という関係…
承前 1 おそらく、フリーセックスの社会こそ、もっとも進化的に安定している。 安定しているからその社会は停滞しているかといえばそうではなく、人と人のときめき合う関係が豊かに機能しているからこそ安定しているのだ。 現在のように社会のかたち(=時…
1 この感想記は、前回でやめるつもりだったのだが、じつは気になっていることがまだまだたくさんある。たくさんあるけど、自分の手に負える本ではないという気が引ける部分があって、早々に立ち去ろうとしただけだった。 書けば書くほど自分の無知をさらけ…
承前 1 『利己的な遺伝子』という本の中で、ドーキンスは、とてもいいことをいってくれている。ちょっと話がずれるが、それはこういうことだ。 「問題が存在するとわかるほうが、答えを考えるよりずっとむずかしい(406ページ)」 その通りだと思う。 こ…
1 ネアンデルタール人は、フリーセックスの社会をいとなんでいた。それはつまり、父親が誰であるかわからない子を産んでいたということだ。一般的には、セックスは自分の遺伝子を残そうとするいとなみである、などとよくいわれるが、もしそうであるのならフ…
承前 1 生きものの体や命のはたらきは、「遺伝子の存続に都合がいい」というかたちで進化してきた、とドーキンスはいう。『利己的な遺伝子』という本を読めば、それはまあ、「ああなるほど、そういうものだろうな」とうなずける。 われわれの体は「遺伝子が…
承前 1 人の体は、遺伝子が自己複製しながら永遠に生き続けるための、たんなる入れ物=生存機械にすぎない、とドーキンスはいう。人の体がバスだとしたら、運転手も乗客もみな遺伝子で、この乗客たちは時と場合によって運転手を交代する。遺伝子が体のはた…
1 僕は理科系のことに疎いから、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』のちゃんとした感想文は書けないが、ただ、クジャクの羽の進化についてちょっと気になる記述があり、そのことから何か展開できないだろうかと思った。 あの豪華で派手な目玉模様…
承前 1 『歌うネアンデルタール』の著者は、「ネアンデルタール人は、アフリカのホモ・サピエンスが豊かにそなえていた<象徴化の知能>がなかったから、ハミングやスキャットのような音楽的な音声を発することでコミュニケーションするだけで、ついに言語…
1 人類にとっての音楽は、もっともプリミティブな感動体験をもたらすもののひとつかもしれない。 音楽をつくる能力は男のほうがすぐれていて、音楽に感動する感性は女のほうが豊かにそなえている。なんだか、セックスの関係に似ている。男は勃起したペニス…
絶望に効く薬などいらない。絶望それ自体が進化の糧になる。絶望それ自体が薬なのだ。絶望に効く薬を持っているということは、絶望していないことと同義なのではないだろうか。 絶望しきってしまえばいいのだ。この世のもっとも豊かなときめきは、もっとも深…
1 『歌うネアンデルタール』(スティーヴン・ミズン著・早川書房)という本がある。ハードカバー500ページ2500円のかなり分厚い本で、人類は音楽に目覚めることによって言語を獲得していったということが書かれており、そのモチーフに興味をそそられ…
1 ここでは今、ちゃんとした「ネアンデルタール人論」を書くための基礎的なことについてずっと考えています。まだ、スタート台に立つこともできていない。もしかしたらもう死ぬまで立てないのかもしれない、と思ったりもしています。 まあ、それでもいいの…