2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
1 原始人が地球の隅々まで拡散していったのは、集団ごと移住していったのではない。ほとんどの人類学者がそういう問題設定で考えているようだが、そんなことではない。それは、集団がばらけていって起きてきたことなのだ。 原始人の集団は、ばらけてしまい…
1 原始時代の人類拡散は、集団ごと移住していって起きたことではない。それは、人と人の離合集散、すなわち集団の解体と発生が無限に繰り返されていった現象だった。 人の世の「別れ」は、どのようにして生まれてくるのか。 その人類拡散が、人が集団から離…
1 基本的にここでは、人類学の「起源論」の問題について考えています。 人類は、生き延びるための衣食住の問題を追求して歴史を歩んできたのではない。この問題設定で「起源論」を説明されても、どうしても納得できない。その説明がいちばん説得力がありげ…
1 原始人は、集団で移住していったのではない。「集団を離れていった」のだ。そうやって人類拡散が起きたのだし、そもそも原初の人類が二本の足で立ち上がったこと自体が、離れ離れになってたがいの身体のあいだに「空間=すきま」をつくり合う体験だったの…
1 ネアンデルタール人は、身体形質だけでその極寒の環境を潜り抜けていったのではない。彼らの祖先が北ヨーロッパまで拡散してきた50万年前はまだ、アフリカ人とそう変わりない身体形質だった。最初からあんなずんぐりとした体型だったのではない。それで…
1 これは、「一枚懐紙」というタイトルのちょっと風変わりなブログで見つけた名文です。一部ではない、その日の記事の全文です。 団地の丈高い居住棟に挟まれて、幅広の長い道が出入り口へと続いていた。常夜灯に照らされた並木の葉叢は紅葉していた。地面…
1 「直立二足歩行」などというが、二本の足で立って歩くことくらい、猿でもしている。したがって、そのことによって原初の人類が猿から分かたれたとは言い切れない。 それは、二本の足で立つ姿勢を常態化していったことにある。その生態において、原初の人…
1 人間なんか、生きていたってしょうがない存在なのだ。 まあ、いつか人類が滅んでしまえば、人類は存在しなかったのと同じになる。 死んでしまえば、存在しなかったのと同じなのだ。 過ぎてしまった過去は存在しなかったのと同じで、生きてきたという記憶…
1 書きためてあった下書き原稿を、ふとしたパソコンの操作ミスで全部消してしまった。 このむなしさ。 死もまたこのようにしてやってくるのだろうか……と、今日はもう、行き当たりばったりの雑感から書きはじめるしかない。 最近の中高年のあいだでは、自分…
1 アフリカの森の中に棲息していた原初の人類は、二本の足で立ち上がることによって、頭上の遠く青い空に対する「憧れ」を抱いていった。この「遠い憧れ」によって猿から分かたれ、やがて知能が爆発的に進化発展してゆく契機になった。 ともあれそれはいっ…