2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

非合理なもの・神道と天皇(161)

1 ポピュリズム(=反知性主義)がダメだといっても、今どきのインテリのいったい誰が信用できるというのか。左翼のインテリも右翼のインテリも、いまいちピンとこない。僕は、日本列島の下層の民衆として、政治意識に目覚めるということ自体に拒否反応があ…

下流思考宣言、あるいは反知性主義宣言・神道と天皇(160)

1 僕は、政治経済であれ、学問芸術であれ、この世界の上流の動きにはあまり興味がない。下流の民衆の思考や行動が気になるだけだし、そこのところを歴史の真実として掬い取りたいと試みている。そこのところの動向がこの国全体の歴史の流れを生み出してきた…

時代の嘆き、嘆きの時代・神道と天皇(159)

1 はっきり言って、僕はダメ人間です。普通のことを普通にするということができない。どうしてもできない。居直るつもりはないけど、だめになってしまうことにも人間性の自然はあるわけで、世の中の人の全員がちゃんとした人間になれるはずがない。それは、…

自意識と宗教・神道と天皇(158)

1 偏見を承知であえていわせていただくなら、宗教者なんかみな自意識過剰の俗物さ、と思わないでもない。 とはいえ、宗教とは何か、ということの定義も、けっしてかんたんではない。 世間ではよく「ほんものの宗教」と「にせものの宗教」というような分け方…

散華の思想は美しいか・神道と天皇(157)

1 市民政治、などという。 民主主義とは、市民が主体の政治、ということだろうか。 しかしこの世の中には、「市民」であることから脱落しているものたちが少なからずいるし、「俺は市民じゃないよ」とやさぐれて格好つけているものだっている。 弱いもの、…

美しい人・神道と天皇(156)

1 仏教伝来以前の日本列島に、呪術=アニミズムの歴史などなかった。これはもう、何度でもいいたい。縄文・弥生時代の社会が原始宗教(アニミズム)の上に成り立っていたという歴史解釈なんか信じない。 日本人がいかに宗教心の薄い民族かということは誰も…

女の中の無常感・神道と天皇(155)

1 秋葉原通り魔事件の加藤君は、どんな娘を彼女にしたいのかと男友達に問われ、「巫女姿が似合う子がいい」と答えたのだとか。それは日本列島の伝統を考える上でとても示唆的で、ここでは、天皇の起源は「巫女」である、という問題設定で思考実験を続けてい…

巫女はなぜかわいいのか・神道と天皇(154)

1 人類史700万年の99・9パーセントは、女によってリードされてきた。男が主導権を持つようになったのは、政治経済や戦争等を基礎にした文明社会が生まれてからのここ数千年のことにすぎない。 ひとまず男のほうが知能も体力も勝っていることにしたと…

処女と無常感・神道と天皇(153)

1 この世の政治経済は、人にとっても共同体にとっても「生き延びる」ためのシステムとして機能している。 とすれば、日本列島の住民の心の底に「無常感」が流れているということは、日本列島の歴史は政治経済とは別の何かによって動いてきたということを意…