2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

インポのジジイと不感症のババア・ネアンデルタール人論86

1 この生は、「別れのかなしみ」の上に成り立っている。「別れのかなしみ」というこの生の通奏低音、このことについて考えてみたい。 意識のはたらきは動いているものを追いかける性質を持っている。 追いかけ続けることもあれば、そのまま見送り別れること…

追いかける・ネアンデルタール人論85

1 人間性の本質・根源は、「労働」にあるのではない。 人が生きてあることは、お祭りの遊びだ。 もちろん現代社会においては働いて金を稼がなくては生きてゆけないが、働くことがそのまま人間性の本質であるともいえない。 共同体の制度いうか権力者は、民…

解き放たれる・ネアンデルタール人論84

1 原始時代の人類の歴史の動因は、生き延びようとする欲望にあったのではなく、生きてあることの鬱陶しさやいたたまれなさからの「解放=自由」を体験することにあった。おそらく現代においても、その体験こそが人を生かしている。人の思考や行動の基礎的普…

自由とは何か・ネアンデルタール人論83

1 このブログは今、人類史の「起源論」の基礎的なところを考え続けています。今どきの古人類学は、そこのところの問題設定において、ぜんぶ気に入らない。参考にできる問題設定など、何もない。だからもう、自分の頭で考えるしかない。既成の学説を引用して…

別れのかなしみ・ネアンデルタール人論82

1 ネアンデルタール人は、原始時代の人類拡散の歴史を背負って氷河期の北ヨーロッパに登場してきた。そこは人類拡散の行き止まりの地であり、もともと人類が生きられるはずのない苛酷な環境の地でもあった。住みよい理想の環境だったのではもちろんない。そ…

原始時代の集団性・ネアンデルタール人論81

1 今どきの多くの人類学フリークが信じているらしい、ネアンデルタール人が暮らしていた4〜3万年前のヨーロッパにクロマニヨン人=ホモ・サピエンスというアフリカ人が大挙してやってきた、などいう話はありえない。そんな陳腐で途方もない空想を歴史の真…