2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧
1 どうして彼らは、人間性の本質・自然は「生きのびるための生存戦略」を追求することにある、と考えるのだろう。社会的に成功した人たちはそう考えることが有効だし、そのあとを追いかけている人も多い。しかしその動きから取り残された「この世のもっとも…
1 近代のマルクス主義国家の建設・運営が失敗に終わった原因についてはいろいろ語られているが、人間性の普遍としての人類史を「生きのびるための生存戦略」の追求の歴史として考えていたこともそのひとつとして挙げることができるはずです。そのコンセプト…
1 現在のこの国の集団的置換説のもっとも代表的なテキストはきっと、C・ストリンガーとC・ギャンブルの共著『ネアンデルタール人とは誰か(朝日選書)』にあるのでしょう。 僕にとってははなはだ不愉快な一冊で、読めば読むほど「こいつらほんとにアホだな…
1 この世の弱いものやだめな人間たちは、もっと不埒になってもいい。不埒にならないと生きられない。何はともあれ他愛なく世界や他者にときめいてゆく心を持たないと生きられない。社会に不満を抱いたり他者を憎んだりできる身分ではない。弱いものやだめな…
1 現代人は、生きのびようとする自己意識を基礎にして人間を考える。しかしネアンデルタール人をはじめとする原始人は、死者を思いながらこの生からはぐれてゆき、そこから生きはじめ、心が華やいでいった。そうやって、人と人が他愛なくときめき合ってゆく…
1 ネアンデルタール人について考えるとき、人類拡散はとても大きな問題です。それは原初の人類が二本の足で立ち上がったときからはじまっていた生態であり、彼らは、その700万年の歴史を背負って氷河期の北ヨーロッパに住み着いていた。 今どきの人類学…
1 まあ「集団的置換説」なんて、原始時代にジェノサイドがあった、と言っているのと同じようなものですからね。その理屈にどう風穴を明けてゆくかがこのブログの課題です。 ・・・・・・・・・・・ ネアンデルタール人に欲求や理想などというものはなかった…
1 現在の集団的置換説の論者たちは、ヨーロッパのクロマニヨン人がアフリカのホモ・サピエンスだと決めてかかっている。その前提で、アフリカのホモ・サピエンスのほうがネアンデルタール人よりも知能が優秀だったと主張している。 しかしそれは前提にはな…
1 これ以上ネアンデルタール人論を続けても今まで書いてきたことの繰り返しになるだけだけれど、もうしばらく何がなんでもネアンデルタール人論です。 ここからはたぶん退屈な書きざまになってゆくのだろうが、ここからが思考実験の本番かもしれない。 この…
1 現在の人類学では、「アフリカのホモ・サピエンスの知能」という問題設定で人類の文化が生まれ育ってきた契機を語ろうとするが、そうじゃないのです。ヨーロッパのネアンデルタール人こそ、人類の文化が生まれ育ってきたことの基礎になっている人々なので…